日本税理士会連合会は7月22日、「平成27年度・税制改正に関する建議書」を財務大臣
、国税庁長官、財務省主税局長などに提出した。全国15の税理士会から提出された537項目の改正意見から、「公平な税負担」「理解と納得のできる税制」「必要最小限の事務負担」「時代に適合する税制」「透明な税務行政」の5つを基本的な視点として検討し、31項目に集約した。
1つ目の「単一税率を維持すること」(消費税)では、消費税率引き上げに伴ういわゆる逆進性について、個人所得課税及び社会保障給付を合わせた社会保障と税の一体改革の中で対応策を構築することが適切で、個人所得課税における所得再分配機能の強化と番号制度の導入による社会保障給付のさらなる効率化・重点化により対処すべきであるとした。
2つ目の「外形標準課税は中小企業には導入しない事」(地方税)では、中小企業は財務基盤が弱く欠損法人割合も高いことから、同制度の導入は担税力のない欠損法人の経営を圧迫し、中小企業の雇用問題にも影響を及ぼすと指摘した。
3つ目の「欠損金控除限度額を一律に縮減しないこと」(法人税)では、内部留保が相対的に乏しい中小企業については、現行制度を維持すべきであるとした。