政府は20日、東日本大震災の復旧・復興に向けた財源を賄う臨時的な復興増税を10兆円規模で実施することで検討に入った。所得税と法人税を5年程度増税する案が有力。復旧・復興のための事業総額は国・地方合計で20兆円程度と試算。このうち2011年度第1次、第2次補正予算で計上した6兆円を除いた費用の大部分を復興増税で調達することになる。7月末に取りまとめる「復興の基本方針」に明記する。
事業総額については、震災後の「復旧」に国・地方合計で10兆~12兆円が必要と試算。さらに市街地の高台移転や、道路、公共施設の整備など大規模な「復興」事業を含めると20兆円程度を見込む。このうち、1次、2次補正を除いた必要額は15兆円程度となるが、子ども手当の見直しなど歳出削減や国有財産の売却で数兆円を捻出し、残る10兆円規模を復興増税で賄う考え。